自衛隊に抗議 港湾労働者400人規模スト 沖縄で無期限、物流停滞の恐れ
沖縄タイムス 2019年2月4日 08:29
自衛隊の車両を積んだ船舶が事前協議をしないまま中城湾港に入港して強行荷役をしたとして、沖縄地区港湾労働組合協議会(沖縄地区港湾)が4日から那覇港や中城湾港で予定している無期限ストライキで、参加する港湾労働者が400人規模に上る見通しであることが3日分かった。沖縄県内の物流の拠点である那覇港では、沖縄地区港湾の組合員が取り扱う貨物が8割前後を占めるといい、ストが長引けば県民生活や県経済に影響が出る恐れがある。
自衛隊の車両を積んだ船舶が事前協議をしないまま中城湾港に入港して強行荷役をしたとして、沖縄地区港湾労働組合協議会(沖縄地区港湾)が2月4日から那覇港や中城湾港で無期限ストライキを予定している 拡大する
自衛隊の車両を積んだ船舶が事前協議をしないまま中城湾港に入港して強行荷役をしたとして、沖縄地区港湾労働組合協議会(沖縄地区港湾)が2月4日から那覇港や中城湾港で無期限ストライキを予定している
沖縄地区港湾は、自衛隊の貨物や車両を取り扱う船舶の民間港利用を制限するよう1月25日に県土木建築部に要請していた。山口順市議長は「現場を視察しようとしたが、県から立ち入りを禁じられた。このままでは港の安全や安心が守られない」と話している。
沖縄地区港湾によると、中城湾港では2日に自衛隊が契約する船舶が入港し、装甲車やジープなど計200台近くの自衛隊車両を積み下ろししたという。国内の港運会社でつくる日本港運協会との事前協議はなく、当日現場を視察しようとした港湾労働者も県から立ち入りを禁止された。
沖縄地区港湾は、名護市辺野古の新基地建設に伴う土砂の搬出作業現場である本部港塩川地区港内を役員が視察しようとした際も県警などに強制排除されたとして、自衛隊関連の民間港利用に反発している。
海運会社の担当者は「ストが長期化すれば景気にも影響を与えかねない」と懸念した。
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