【沖縄レポート11】島袋文おばぁのお話

【沖縄レポート11】島袋文おばぁのお話

座り込みを続けている文おばぁが、
座り込みテントで高校生たちにお話を
してくれました。

とてもとても、心を打つ話でした。


「私は15歳のときに戦争を体験した。
防空壕堀を。沖縄全体あちこち。
12〜13歳の中学生までも駆り出され。

お兄さん3名は兵隊や軍属に召集。
目の見えない母親と10歳の弟だけ残された。

しかし軍は目の見えない母まで、
飛行場作りに召集しようとした。
行かせるわけにいかない。
そこで、母の代わりに15歳の私が行った。

作業をしているある朝、
大砲の音。
日本軍の演習かなと思い走ったら、
那覇が空襲にあっていた。
それが10・10空襲。

戦争がそんなに怖いと知らなかったから、
軒下に穴を掘って避難しただけ。
実際は、そこに入っていたら死んでいたかも。
機銃掃射でやられてしまっただろう。
毎日、艦砲射撃。外に出られない。
食糧もない。水も飲みにいけない。

飛行機が飛んでくるのが止むときだけ
友達や避難民を探して、今後を相談した。

大きな砲撃があり、
破片で首を切られて、頭が飛んでいた。
雨のように降ってくる火の玉の中から
生き延びようと歩いた。

その時の中学生の「心うち」を皆さん
知っていますか。
明日をも知れない。
1分先でどうなるかわからない。

中学生は命をたくさん失った。

私が毎日ここに通ってるのは、
今のあなたたちにこういう惨めな思いを
させたくないから。

逃げている先で水を飲んだ。
家族にも水をあげた。
翌朝、その水たまりを振り返ったら
死体がたくさん浮いていた。

私がどうやってここまで生きてきたか。
人の死体が浮いて、血みどろになった水を
飲んで生きたのが私。

これからは若い皆さんが、
戦争をやらない社会を作る。どこの国とも。
そうしないと。
命の予備はない。
命は一つしかない。

その一つしかない命をはって、おばぁは毎日ここに立ってるの。

若いあんたたちを犬死させない。
血の水につけちゃいけない。
だから立ってるんだよ。

だから、一生懸命考えて。
いろんなところへ行って、目で見て。
これからどうやればいいかを考えて。
頑張りましょうよね。

お話の後は、みんなで歌を歌いました。

 

(facebook  Sさんの記事より)

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